回想 フランシス・ベイコン
デイヴィッド・シルヴェスター 著
五十嵐賢一 訳
原書: | David Sylvester, “Looking back at Francis Bacon”,2000, Thames & Hudson |
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総頁数: | 272頁。掲載図版230、内カラー54。折込図版によるトリプティク12作品。 変形大判、上製 |
発行年月日: | 2010年 |
ISBN: | 978-4-88303-256-3 |
定価: | 8000円+税 |
解説
卓越した美術批評家であり、作家であり、キュレーターであり、そして何よりも、40年以上にわたってフランシス・ベイコンの友人であり協力者であった著者が、ベイコンの死後提出する、ベイコンの人間性と芸術についての決定的報告。ベイコンとの40年の付き合いを回想しながら、ベイコンの肉声を収めた、著者による「フランシス・ベイコンとのインタヴュー」には収録されなかったベイコンのなまなましい実像を浮き彫りにする。
著者紹介
1924年にロンドンに生まれ、生涯のほとんどを当地で過ごす。ベイコンについて最初の記事を書いたのはすでに1940年代末のことで、二人はすぐに友人同士となる。以後40年以上にわたって、ベイコンの忠実な伝記作家、解説者、相談相手となり、ときには作品のモデルともなり、しばらくの間は代理人もつとめる。1951年以後、ロンドン、パリ、ヴェネツィア、ミュンヘン、ダブリン、ニューヨーク、ワシントン等、数多くの美術館におけるダダとシュルレアリスム、ピカソ、ミロ、マグリット、ジャコメッティ、ベイコン等の大展覧会のキュレーターあるいは共同キュレーターをつとめる。また、『フランシス・ベイコンとのインタヴュー』『ジャコメッティを見る』『近代美術評論集1948年―1974年』、マグリットの5刊本の『カタログレゾネ』等、多数の著作がある。テイト・ギャラリー評議員、アートカウンシル・オブ・グレイトブリテンのメンバー、アート・パネル議長、パリ国立近代美術館コミッション・ダキジションのメンバー、ヘンリー・ムア・ファンデーション評議員、サウスバンク・ボード理事長等、欧米の美術界の要職を数多くつとめる。1993年のヴェネツィア・ビエンナーレにおいて、ゴールデンライオン賞を授与された最初の美術批評家となる。